好き勝手に・げーあにん?

ファミコンと同い年の社会人ヌルオタの日記

『桜井政博のゲームを作って思うこと』と『桜井政博のゲームを遊んで思うこと』読んだ

パルテナ発売で多少の余裕ができたのか、久しぶりの単行本が2冊まとめて刊行。お待ちしておりました。

桜井政博のゲームを作って思うこと (ファミ通BOOKS)

桜井政博のゲームを作って思うこと (ファミ通BOOKS)

桜井政博のゲームを遊んで思うこと (ファミ通BOOKS)

桜井政博のゲームを遊んで思うこと (ファミ通BOOKS)

今回、『作って思うこと』と『遊んで思うこと』に分かれたことによって、『作って思うこと』は全社会人、特にゲームに限らず、なんらかの開発業務をしている人すべてにオススメ!といってもいい本になっているんじゃなかろうか。個人的には開発関連の仕事を人にすすめるならアジャイルプラクティスかこれかってぐらいのオススメ本です。*1

連載をほぼ毎回読んでるけど、やっぱり面白いなぁ。ということで、読んでて思うことがあった回のメモとか感想とか。

結論は情報と憶測から(作って43ページ)

連載で読んでた時にも日記に書いたので以下略。この回は本当に送る方も送る方だし、採用してしまう方も採用する方だよなぁ。

否定がひとり勝ちする法則(作って58ページ)

否定する側は、何の考えもなく勝ち組に回れるわけです。まさに常勝。でも、とてもくだらない! イヤになってきますね。
もちろん、生産性がないことは明らかです。

「どうだから」、「どうしたほうがいい」というふたつの要素が必須。否定は前者のみです。後者が備わって初めて、議論のスタートに立ったと言えるのでは。

このコラムに限らずよく言われることではあるんだけど、よく言われるというのは、それだけそういう場面が多いということなのよね……。精一杯の自戒を込めて。

素材、やめてみません?(作って67ページ)

やめてみません?(復唱) ゲーム内容次第ではあると思うけども。

若いパワー(作って75ページ)の、ふり返って思うこと

「キミが作りたいゲームって何?」って聞いたときに、既存の作品しか挙がらない状況が多いです。

これ、すごい納得してしまった。困りますねぇ。

本当に作りたいものがあるなら、企業に属する必要ってないんだよねぇ。とか思ったり思わなかったり。

もちろん、1人で現実的に可能な規模には限度はあるし、自分の持っていないスキルを持っている人間が集まる場所ってどこだろうと考えるとアレなんだけど。

ベヨネッタ』前、『ベヨネッタ』後(作って117ページ)

個人的に少し気になっているのは、評価システムですね。

どうもゲームから、「お前はヘタだ!」と怒られ続けているような気がします。

わかるわかる。私もパルテナをやっていると、一定のホンキ度以上がクリアできなくて「お前はヘタだ!」と言われてる気になる(苦笑)。

でも、なんらかしらの評価基準があったほうが達成感はあるんだよなぁ。


『○○前、○○後』という意味では『モンハン前、モンハン後』が大きいなぁとつくづく感じる。セカイセカイではそうでもなくて日本限定か?

読者の手紙から(作って133ページ)

NEW スーパーマリオブラザーズWii』で、赤コインやスターコインを全部取ると、拍手されるのがすごく良いと思いました。

「お前はヘタだ!」といわれるより「お前はウマい!」と言われたほうが嬉しいよね。というお話し。

ちょっと趣旨が違うけど、個人的にはSFCゴエモン3の笑いシステムが好きだった。うまいと言われるわけじゃないけど*2

いびつで楽しいバランス感(作って135ページ)の、ふり返って思うこと

Twitterを通じて桜井さんが問いかけた結果がこちら。ハッシュダグ#カベになったゲームの敵キャラは、当時トレンド1位になるほど引用され、大いに盛り上がりました。

あのタグ、桜井さんが発信源だったのか。タグ自体は見てたのに発信源に気づいてなかった。

で、自分自身のカベになった敵を考えるんだけど、ハッシュタグで出回ってた当初も今もあんまり思い浮かばないんだよなぁ。あんまりキツイゲームをやってないせいだろうか……バルバトスやアカネのミルタンクは、言われてみれば確かに苦戦したけど。

“総プレイ時間”は歓迎されない?(作って138ページ)

これ、学生時代の頃、他の人とも議論になったことあったなぁ。私は出ていて欲しい派なんだけども。毎回見る場所には置いとかないほうが無難ってことなんだろうなぁ。

たっとこれだけのことでも、ニーズはそれぞれなんだよいう話し。むむむ。

ゲームを敬遠する人々(作って187ページ)

アクションゲームに対する敬遠感が大きい。とにかく、自分には遊ぶのがムリだと思っていますね。

ゲーム慣れしていない人は、敵を撃ってふっとばす楽しさより、敵にやられるストレスのほうがずっと強いようで。

――いますよね。「失敗するのがそんなにイヤ?」って思います。

うーん。私はやられるストレスのほうが強いという気持ちもすっごいよくわかる。要は「お前はヘタだ!」と言われてるのと同じことなんだよなぁ。

私自身は、下手だと思いつつも、「クリアするぐらいはできる(楽しめる)だろう」というのがわかってるから買うけど、同ジャンル他ゲームので挫折経験があると、なかなかねぇ。

とはいえ、それなりの難易度のNewスーパーマリオブラザーズWiiがバカ売れしているという事実もあるわけで。2Dマリオは別格、という言葉だけで片付けたくないような、片付けて楽になってしまいたいような……。3Dマリオですら、2Dマリオと比べると……だものねぇ……

そう考えると、3Dアクションでも一時代を築いた、モンハンと無双系ってすごいんだなぁと。下手でも助けてもらえるモンハン。簡単操作での爽快感とインパクトがある無双。うぅむ。

連載300回に寄せて(遊んで100ページ)

通称“リスクとリターン病”と呼ばれるものがあるらしくて……。

あー。……あー。(自分に思い当たるフシがないかを確認している)

この辺はバランス感覚なんだろうなぁ。リスクだけある状態だけは避けねばならんと思うけど。リスクの先にはリターンを。リスクがなくてもいいじゃない。リターンもないのは場合による。

ジャマで楽しいマルチプレイ(遊んで119ページ)

120ページと123ページの猫*3の写真がおんなじやつや! 通しで読んで気づいたミスっぽいページはこれだけだった。どんだけ猫好きなんですかこの人達は!




というわけで、特にまとめもなく終わり。あとで読み返してて思ったけど、とりあげたゲームの索引とかあると、あとで読む時に嬉しいですねー。最初から読みなおす機会があったら、自力で索引作りたいけどな……誰か作ってないのかなぁ。

今までのパターンだと、次の単行本は、次期スマブラ完成後なんですかね……。何年後になるんだろう……(遠い目)

*1:さすがに褒め過ぎか?w あくまで連載コラムの単行本で、良い習慣がまとまっている本とかでは無いので、誤解の無き用お願いします。

*2:会話パートのギャグ部分で、観客が笑うようなSEが入るだけなんだけど、なんか好きだった

*3:“ふくらしさん”でぐぐったら画像まとめが出てきて吹いた